フフフ…奴らは所詮四大文明の中でも最弱…
日本ごときにコケにされるとは四大文明の面汚しよ
打ち切りの匂いがするからそのセリフ回し止めてくれ
私がマガダ国マウリヤ朝第3代の王アショーカ(BC304~232)です
ゲーム内設定インドだしインダス文明代表?
一応そういうことでも選ばれているんだと思います
大きな影響を受けていると推定されますが直接の関連はありませんね
なぜならこの時点で既にインダス文明(BC2600~1800頃)は滅亡しています
滅亡?侵略でもされたか
奇異に聞こえるかもしれませんが侵略されてれば残っていたでしょう
どゆこと?
例えば侵略して全部虐殺したなんてのは古今東西聞いた事ありません
そして人が残っていれば侵略の影響を受けつつ今に伝えられているでしょう
まず全部虐殺した場合それ以外の用途に比べてどの程度の得があるかだな
次に全部虐殺した場合そのための労力含めてどの程度の損をするかだ
参考までに王族殺して一部を奴隷として連れ去る程度の話ならどこにでもある
あ、しょーか…なるほどね
確かに手当たり次第殺したって誰も得しねぇ
それ絶対どこかで言われると思ってました
有力な説は「砂漠化により文明のあった地帯から人が消えてしまった」でしょうか
各地に散って周囲に影響を与えつつ雲散霧消してしまったイメージですね
遺跡はモヘンジョ・ダロとかだっけ
なんか文書とかは残ってねーの?
ありますが未だ解読されていません
インダス文字の解読に成功すれば間違いなく歴史に名が残りますよ
このようにそれを伝える人やモノが無くなれば文明は姿を消してしまうのです
インダス文明やら古代インドやり始めるとキリがねーだろ
次サクサクいこうぜ
マガダ国って聞いた事ないけどインドじゃダメなの?
当時私たちが自分たちをそう呼んでいたと思いますか?
そっか俺らもジャパンじゃなくてニッポンだしな
ただこのマガダ国が現在まで存続しているわけでもありません
面倒なら別にインドでもいいですよ
私も地理的なものを説明する際にはインドという言葉を用います
どっちやねん
私の代でマガダ国はインド全域をほぼ統一し、マウリヤ朝最盛期を築きました
こう見えてコイツやり手で、即位んときに兄弟臣下を数百人殺してんだぜ
戦争では10万人以上の捕虜を虐殺してる
それが仏教改宗で悔い改めて、平和を愛しを宗教を厚く保護するようになると
ずいぶん劇的な人生送ってんな
嘘です
どないやねん
冷静に考えてみて下さい
兄弟や臣下合わせて数百人殺すような人間が王になれるわけないでしょう
なったところですぐに暗殺されるのがオチです
古代だから周りがみんなバカばっかりだったんだろうとか
そんな王も居たんじゃねーかとか…単純に考えるのは大きな間違いだな
こういうのは歴史を紐解く上でまず最初に捨てなきゃならん考え方だ
ちなみに始皇帝が先程言ったような記述がされてるのは仏教の経典です
こういうものは往々にしてドラマチックな脚色がなされているものなのですよ
文書資料は政治的配慮で脚色される事もあるぜ
もちろんこのへんは洋の東西を問わずにだな
どうだ勉強になったろ
(今回なんか説教臭いな…仏教だけにってか)
但し全てが嘘というわけではありません
私が残したとされる碑文がいくつか発見されています
この中に仏典の一部を裏付ける内容の石碑が残っているのも事実です
なんかさっきの聞くとそれも疑わしく見えてくんな
信者に見せるために後から捏造したんじゃねーかとかさー…
歴史学は非常に扱いの難しい学問です
頭の中でトンデモ仮説を組み立てても物笑いの種です
かといって資料だけに捉われると実相を見誤ります
合理的な疑いが残る場合には資料すら疑う必要があるのです
その際には安易に現在の価値観や倫理観を持ちこんではいけません
当時の価値観や倫理観を無視しといて合理も何もあったもんじゃないですから
資料偏重の時代を経て、現在の歴史学はフィールドワーク等も重視されています
数多くの分野に跨るかなり広範に渡る知識が求められているのです
今後さらに地理学・言語学・考古学・民俗学を内包した人類学的なアプローチが…
まだまだ続きそうだな
続きはあっちでやろうぜ
やはりそれこそが歴史学の魅力だと言っても過言ではないでしょう
かの有名な歴史家ヤン・ウェンリーの言葉を借りるとするなら…
第八話「皇帝ツンデレーション」
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