文化のしくみ

Fanatics'抄訳/文化のしくみ
Last-modified: 2013-12-13 22:06:55

Fanatics'抄訳/文化のしくみ †

原文:CFCのフォーラムより
http://forums.civfanatics.com/showthread.php?t=225927
以下抄訳。

DerangedDuck Jun 06, 2007, 04:13 AM †

注意:この情報は無印1.61を基にしている。WLとBtSでも変更は無いと思われるが未確認。特に記述が無い限り通常速度が前提。

Civ4には文化に関連した変数が複数ある。第一に都市文化の値。これが意味するところはひとつ。都市の文化レベルと文化圏半径である。文化レベルと半径は1から始まる。都市文化が10に達した時点で文化レベルは2になる。100に達するとレベル3。500でレベル4。5000でレベル5。50000になるとレベル6=文化全盛となる。3つの都市が全盛になると文化勝利が達成される。内部的には都市は全ての文明の文化値を記録している(訳注 例えばエジプトが都市を建設して文化を120蓄積→ギリシアが占領→文化を45蓄積→この都市はエジプト文化値120とギリシア文化値45を持つ→エジプトが取り返すと文化120)。支配者でない文明の文化値は何ら影響を与えない。都市が破壊されると都市文化値は消滅する。文明が滅亡すると世界全ての都市からその文明の文化値が取り除かれる。

次にスクエア文化値というマスクデータがある。全てのスクエアは全文明それぞれの文化値を持っている。スクエアにポインタを乗せると国別文化の割合が表示される。この変数はスクエアの領有権を決定する際に参照される。複数の文明の都市文化半径が重なり合っている場合、最もスクエア文化値の高い文明が文化支配権=領有権を得る。例外は都市そのものがあるスクエアで、ここは文化値に関わらず実効支配者に属する。その代わり都市の実効支配者と都市スクエアの文化支配者が違う場合は文化転向の可能性がある。転向については後ほど詳しく解説。また都市スクエアの外国文化値が高いと「母国への帰属を渇望」による不幸が発生する。(訳注 都市文化値と都市スクエアの文化値の区別に注意)スクエア文化値が消滅するのは2つの場合。都市を譲渡すると都市スクエアと周囲の8スクエアから元の所有者の文化値が取り除かれる。文明が滅亡すると世界の全スクエアからその文明の文化値が取り除かれる。

スクエア文化はどのように蓄積されるかを解説。まず都市の産出する文化が文化半径内の全スクエアに毎ターン加算される。他国領土スクエアにも蓄積される。これに文化半径によるボーナスが加わる。スクエアと都市の距離が都市の文化半径未満なら差分×20が加算される(訳注 例えば文化産出1、文化10=文化半径2なら都市の隣のスクエアは1+(2-1)×20=21文化が毎ターン蓄積される)。都市そのもののスクエアは都市から距離1として計算される。また20という値はゲーム速度によらず固定。
こう考えると分かりやすい。都市とその文化半径は一連の環である。第1の環は都市スクエアと周囲の8スクエアである。第2の環はその外の12スクエアである。第3の環はその更に外側。都市半径が1の時は第1の環に都市の文化産出と同量の文化値が毎ターン加算される。半径が2になると第1と第2の環に文化産出分が蓄積され、さらに第1の環には毎ターン20の追加分が蓄積される。この追加分は都市が全く文化を産出していなくても受け取れる。文化半径が3に達すると第1の環は毎ターン40、第2の環は20のボーナスを受ける。以下拡大。文化半径が最大になると第1の環に与えられるボーナスは毎ターン100に達する。
都市を建設すると最初の9スクエアに僅かな文化値が与えられる。都市スクエアに2ポイント、周囲8スクエアに1ポイントずつ。このため新都市は文化押しにとても弱い。

文化爆弾の仕組みについて。爆弾によって加算される4000ポイントは20の塊に分割される。まず第1の塊が都市文化値に加えられ、文化半径が再計算される。続いて文化半径内に1ターン分の都市文化産出が加算される。文化半径によるボーナスも受ける。続いて第2の塊を加え、再計算し、スクエア文化を加算・・・と第20の塊まで繰り返す。
例:文化・文化産出共にゼロの都市に爆弾を投下する。第1の塊=200ポイントが都市文化値に加えられ、文化レベルが3に上昇する。1ターン分のスクエア文化が半径内に加算される。都市の文化産出はゼロなので半径によるボーナスのみ。都市スクエアと周囲の8スクエアは40ポイント、その外の環は20ポイント。第2の塊が加算される。文化レベルは3のまま。同量のスクエア文化が蓄積される。第3の塊が加算される。文化レベルが4に上昇。文化爆弾は4000ポイントで文化レベル5には5000ポイントが必要なので、残り18回の計算は全て文化レベル4が前提となる。計算1回毎に第1の環は60、第2の環は40、第3の環は20のスクエア文化を得る。合計すると第1の環は1160、第2の環は760、第3の環は360ポイント。第4の環はゼロ。
文化爆弾によってスクエアに加算される文化値は都市の文化産出によって増加する。よって一時的に文化スライダーを100%に上げ、爆弾を投下し、再びスライダーを元に戻すという技が使える。(訳注 BtS3.13で実験したところ無効)

文化転向について。都市の実効支配者と都市スクエアの文化的支配者(つまりそのスクエアを都市文化半径内に収め、スクエア文化でも優勢な文明)が異なる場合に反乱の可能性がある。つまり外国都市文化半径内にあってスクエア文化で負けている都市はかなり危ない。転向を防ぐにはスクエア文化量で相手より優勢になればよい。
反乱の起き得る都市は毎ターン10%の確率で反乱チェックに入る。チェックはまず0~都市の反乱力の範囲で乱数を生成し、駐留部隊の強度と比較する。乱数が駐留部隊強度を上回れば反乱発生。蛮族都市の場合は反乱チェックが起きると自動的に反乱発生となる。反乱の影響は多岐にわたる。当該都市の駐留部隊はHPの半分を失う。反乱中は都市機能が停止し、文化半径が0になる。文化転向の可能性がある。蛮族都市は最初の反乱で自動的に転向する。非蛮族都市は2回目以降の反乱で転向の可能性がある。以前その都市を所有していたことのある文明には転向しない。
都市転向における駐留部隊の処遇。新支配者に敵対する文明のユニットは破壊される。それ以外の文明のユニットは都市の外に押し出される。通行条約があればそのまま留まる。
反乱力の計算式。基準値は1。これに2つのボーナスを加える。1つは都市の過去最大人口×2。もう1つは都市隣接するスクエアのうち反乱者の母国が領有している分の数×時代係数。例えば太古は1、中世は2、未来は6。残存文明の時代を平均して端数を切り捨てたものが使われる。
上記で得られた値を更に別の要素で積算する。1つめは都市スクエアの文化値比。1+{(反乱者文化-支配者文化)÷(反乱者文化)}。両者が拮抗していればほぼ1、反乱者が圧倒していれば2に近くなる。2つめは国教。反乱者側文明の国教が都市に伝播していれば反乱力が2倍になる。支配者の国教があれば半分になる。つまり両方あれば相殺して1倍となる。なお、どちらかの文明が国教を持たない場合、双方とも国教による反乱力への倍率は得られない。
駐留軍強度は1を基準に積み上げていく。都市に駐留するユニットは国籍に関わらず駐留軍強度を増加させる。支配者と反乱者が戦争中なら強度は2倍になる。ユニット種類ごとの強度加算値は:

戦士・ケチュア:3
弓兵・散兵・斧兵・槍兵・ファランクス・チャリオット・不死隊・カタパルト:4
剣士・ジャガー・近衛隊・弓騎兵・ケシク・象:5
鎚鉾・侍・長鉾・長弓・弩兵・連弩・騎士・ラクダ・コンキスタドール:6
マスケット・銃士・擲弾・カノン:7
ライフル・赤服・騎兵・コサック:8
機関銃:9
歩兵・SAM・ガンシップ・野砲:10
海兵隊・SEAL・戦車・パンツァー:12
機械化歩兵・現代戦車:16
反乱防止に役立つのは陸軍戦闘ユニットのみ。

計算例:文化の乏しい首都
文化産出源が宮殿しかない首都を想定する。そのまま建設から200ターン経過した場合周辺のスクエア文化はどうなるか。文化産出は2/ターンなので、最初の5ターンは9スクエアに2ずつ蓄積される。次の45ターンは文化半径が2になっているので第1の環と第2の環に2ずつ、それに第1の環には20の半径ボーナスが毎ターン蓄積される。200ターン時点で都市の文化値は400。第3の環のスクエア文化は300。第2の環は3390。都市スクエアを含む第1の環は7300に達する。他の文明がここを文化侵略しようとするとかなりの努力を強いられる。またこの都市を占領した文明が文化爆弾だけでスクエア文化の優勢をもぎ取ろうとすると大芸術家が6人必要になる。つまり長い間暮らしていれば文化支配権が強固になるというわけ。





以下は上記の記事にある反乱防止に役立つユニットについてです。
 BtS 3.19
 ファイル名:CIV4UnitInfos.xml
 項目名:iCultureGarrison
の値を調査した結果以下のようになっていました。
すべてのUUは代替元と同じ数値です。

3戦士
4斧兵槍兵弓兵チャリオット兵カタパルトトレブシェット
5剣士弓騎兵軍用象
6鎚鉾兵長槍兵長弓兵弩兵騎士
7マスケット兵擲弾兵胸甲騎兵カノン砲
8ライフル兵対戦車歩兵騎兵隊
9機関銃兵
10歩兵SAM歩兵ガンシップ長距離砲
11移動式SAM
12海兵隊空挺部隊戦車自走砲
16機械化歩兵現代機甲部隊